メニュー

淺田まめ知識

11 攪拌機・分散機に用いられる材質一覧表

撹拌機・分散機の接液部に使用している代表的な材質の特徴をまとめました。製品に合わせて適切に材質を選定することが重要です。 一覧表に記載されている材質以外でも製作実績がありますので、お気軽にお問い合わせください。

材 質 熱伝導率
(W/m・K)
密 度
(g/cm3)
特 性 主な適用部品
金属系 強度、熱伝導率、加工性などバランスが良く、種類も豊富です。
SS400 54.0 7.85 一般構造用圧延鋼材と呼ばれ、撹拌機や分散機などの接液部以外の部品に広く使用しております。
加工しやすく、安価で熱伝導率に優れます。反面、耐食性が低い(錆びやすい)、耐摩耗性も低いといった特性が有ります。
接液部以外
SUS304 15.0 7.93 一般的にステンレス鋼と呼ばれる材質で、撹拌機や分散機などの接液部に広く使用しております。
加工しやすく、SS400より耐食性が高い(錆びにくい)汎用性の高い材質です。
ディスク
ベセル内筒
SUS316 15.0 7.99 モリブデンを含むステンレス鋼で、SUS304より耐食性の高い(錆びにくい)材質です。
高価であるため、液性状に合わせて選定します。炭素の含有が少なく、さらに耐食性を向上させたSUS316Lも選択が可能です。
ディスク
ベセル内筒
SKD-11 29.0 7.72 工具などに使用される硬度の高い焼入れ鋼です。
耐摩耗性が高いためディスクなどの回転体に使用しますが、耐食性が低い(錆びやすい)ので水系での使用には不向きです。
ディスク
セラミックス系 耐食性、耐薬品性に優れ、金属混入の心配が有りません。
硬度や耐摩耗性に優れますが、高価で靭性が低い為、取扱いに注意が必要です。
ジルコニア 3.0 6.0 汎用性の高いセラミックスです。熱伝導率が低いため伝熱が必要な部分には不向きです。
主にビーズミルのディスクや分散用の媒体(ビーズ)などに使用します。
ビーズ
アジテーター
ディスク
ベセル内筒
ジルコニア
強化アルミナ
26.0 4.0 ジルコニアを添加することで耐摩耗性と熱伝導率を高めたアルミナです。
外から冷却するような分散容器の内壁(ベセル内筒)などに使用します。
ディスク
ベセル内筒
アルミナ 16.0 3.6 酸化アルミニウムの通称であり、電気絶縁性に優れます。靭性が特に低い(割れやすい)ため注意が必要です。
主に分散用の媒体(ビーズ)に使用します。
ディスクや容器内壁(ベセル内筒)などに使用することもあります。
ビーズ
ディスク
ベセル内筒
サイアロン 17.0 3.2 アルミナを含む窒化ケイ素であり、熱に強いセラミックスです。
熱伝導率も低くないため、主に分散容器の内壁(ベセル内筒)に使用します。
高価なので熱伝導が不要な部分にはジルコニアなどのセラミックスを併用します。
ベセル内筒
樹脂系 弾性が有り、衝撃に強いためビーズミルなどの分散機の接液部材質として使用されます。
各々異なった特性を持つため、使用条件に適した樹脂を選択する必要が有ります。
UHMW 0.4 0.94 超高分子量ポリエチレンと呼ばれるプラスチックであり、かなり軽量で、弾性もあり衝撃に強い材料です。
多くの薬品にも耐性があるため、溶剤系の製品を使用する分散機の回転体(アジテーター)などの部品に使用します。
しかしながら高温には弱く、60℃前後で軟化が始まるため温度上昇に注意が必要です。
アジテーター
ディスク
ポリウレタン 0.12~0.18 1.1~1.5 弾性のある材質であり、主にステンレス鋼などの芯金の外側にコーティング(ライニング)して使用します。
衝撃に強く、耐水性に優れていますが、
耐薬品性は劣るため、水系の製品で大径ビーズを使用する(衝撃の大きい)分散機の接液部材質として使用します。
ディスク
ベセル内筒
  • 材質の性能・性状は使用状況や環境等によって変化します。掲載内容は材質の性能を保証するものではございません。




お問い合わせはコチラ

一覧へ戻る


テスト依頼・カタログダウンロードはお気軽に

閉じる

お問い合わせ

閉じる